「五種供養」の版間の差分
提供: 新纂浄土宗大辞典
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ごしゅくよう/五種供養
1仏または三宝に献ずる五種の供養物。塗香・華鬘(花)・焼香・飲食・灯明の五つをいう。これに閼伽を加えたものを六種供養という。この五種供養を釈して一行は『大日経疏』(正蔵三九・六五九下〜六〇上)において、塗香は「浄義」といって、生死熱悩を除滅して清涼性を得るためのもの、花は「慈悲生義」といって、浄心種子が大悲の中に万行を開き仏菩提樹を荘厳するためのもの、焼香は「遍至法界義」といって、菩提の香が智慧の火に焚かれて自然に遍布し普く一切を𤋱ずるためのもの、飯食は「無上甘露不生不死之味」といって、これを服すれば果徳成熟して無過上味となり、証に入るためのもの、灯明は、「如来光明破暗之義」といって、果地に至るときに心障はすべて尽き、無尽の慧が遍く衆生を照らすためのもの、という。2仏または三宝に対する五種の供養。一に身業(礼拝塔など)、二に口業(称揚など)、三に意業(尊重など)、四に事物(供物など)、五に法供養(読誦・修行など)の五種をいう。
【資料】智周『梵網経疏』四(正蔵三八・四五六上)
【参照項目】➡供養
【執筆者:大澤亮我】