舎利礼文
提供: 新纂浄土宗大辞典
しゃりらいもん/舎利礼文
仏の舎利(遺骨)およびさとりの大智をたたえる偈文。一説には不空によって中国に伝えられたとも言われるが詳細は不明。「一心頂礼 万徳円満 釈迦如来 真身舎利 本地法身 法界塔婆 我等礼敬 為我現身 入我我入 仏加持故 我証菩提 以仏神力 利益衆生 発菩提心 修菩薩行 同入円寂 平等大智 今将頂礼」の四言一八句からなる短い偈文であり、「釈尊の遺骨・真理・塔婆を礼敬し、その加護を受けて菩提を証して神通力を得、それによって今度は多くの衆生を救済し、菩提心を発して修行にはげみ、みなが悟りの世界に到達できますように」の意。現在、真言宗や曹洞宗などでも唱えられる。浄土宗では主に遺体を荼毘にふす際や、納骨、墓回向など、お骨の供養にかかわる諸儀礼において唱えることが多い。
【参照項目】➡舎利
【執筆者:齊藤隆信】