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納骨

提供: 新纂浄土宗大辞典

のうこつ/納骨

遺骨を骨壺に納めること。もしくは、その骨壺を墓所・納骨堂・廟などに安置すること。遺骸が遺骨になるには、大別して肉体が腐食するか火で焼くかの二種があるが、現代日本では、自治体の条例などによって土葬が禁止されている場合も多く、ほとんどの場合が火葬として荼毘に付され遺骨となる。ただし、昭和四〇年代頃までは一般的な埋葬法として土葬が用いられており、歴史的にみても特定の支配者階級を除き、多くの民衆は土葬されるのが一般的であった。火葬が一般的となった現在においては、火葬後に骨上げを行い、四十九日を迎えてから墳墓に納骨を行う場合が多い。その後、三十三回忌や五十回忌などを目処に弔い上げと称して、遺骨を骨壺から出し、地面にまいたり、集合墓に改葬する風習も見られる。都市部における墓地の需要増加や管理の容易さなどを背景に、納骨堂の新設が増加の傾向にある。


【参考】藤井正雄『死と骨の習俗』(双葉社、二〇〇〇)


【参照項目】➡納骨堂墓地


【執筆者:江島尚俊】