恭敬三宝
提供: 新纂浄土宗大辞典
くぎょうさんぼう/恭敬三宝
仏・宝・僧の三宝をつつしみ敬うこと。帰依三宝、三帰依ともいう。これは、善導『観経疏』玄義分で「まず大衆を勧めて願を発して三宝に帰せしむ」(聖典二・一五九/浄全二・一上)と述べられるように、仏道修行の根幹であり、仏教入信の最初の要件。仏教入門の儀式や授戒会のときには、必ず三帰依文が授けられる。浄土宗では、念仏行者の守るべき態度をあらわした四修の一つである恭敬修において、法然が『要義問答』にて「恭敬修というは極楽の仏法僧宝において常に憶念して尊重を生すなり…五つには三宝を敬う」(聖典四・三九一/昭法全六二八)と述べるように、念仏行者の守るべき態度として三宝を敬うとしている。そのため、浄土宗の日常勤行では三宝礼を称える。
【執筆者:鷹觜観道】