ぶつどう/仏道
もともとは仏の覚りそのものを指す語だが、日本では古来、仏の道、と訓読して、仏になるための、道・教え・修行などを指すことが多い。宗教を指すことばとして仏教の語が使われるようになる以前は、仏道・仏法などと呼んだ。『無量寿経』四誓偈中の「我れ仏道を成ずるに至らば」(聖典一・二三三/浄全一・一一)は覚りの境地へ到達したときのことを仮定している。『観経疏』散善義に「同じく浄国に帰し、ともに仏道を成ぜん」(聖典二・三二七/浄全二・七二下)とあるのも、浄土にてともに仏果を成就することを念願している。
【執筆者:佐藤堅正】