位牌壇
提供: 新纂浄土宗大辞典
いはいだん/位牌壇
位牌を安置する壇。回向壇ともいう。年回法要などに際し、回向する位牌を安置する壇。位牌壇は本堂内の適当な場所に設け、位牌を安置し、三具足を配し、供物などを献じ、その前に焼香机を置く。『法要集』の「追善法要」には、「位牌を回向壇上に安置し、香華、灯燭、茶菓を供える」とあり、須弥壇または前机の中央に位牌を安置するのではなく、別に壇を設けて修す。施餓鬼会では、内陣に位牌壇、外陣に五如来の祭壇、外縁に餓鬼壇を設けることとされる。本堂内に位牌などを常時安置するときは、内陣の両脇間にあたる部分(脇壇)に棚(位牌棚)を設けて祠堂位牌などを祀ることがあり、これを位牌壇ともいう。また別棟に位牌堂を設けて位牌を安置することもある。中陰壇は七七日忌の間に白木位牌などを安置する壇をいう。
【執筆者:西城宗隆】