中陰壇
提供: 新纂浄土宗大辞典
ちゅういんだん/中陰壇
七七日忌中陰の間に白木位牌などを安置する壇。浄土宗の教えでは念仏者は死後すぐ阿弥陀仏の極楽に往生する。一方、仏教には、衆生の来世が定まらない期間を中陰と呼ぶ思想もあり、この期間のみ仏壇とは別に壇を設け、位牌をまつる。これを中陰壇という。火葬の場合は遺骨を安置することも多い。突然で前もって準備ができないため、白木、白布、白香炉などを用いる。花は樒、線香は一本供えることが多い。この期間は常在供養の心で巻線香、常灯明、水を絶やさないものとしている。また仏壇は、香華茶灯の供養を通常に行う。満中陰(四十九日)を期してこの壇を片付け、白木位牌から塗位牌にした位牌を仏壇に安置し、仏具等は仏壇のものを用いる。
【執筆者:北山大超】