五五百年
提供: 新纂浄土宗大辞典
ごごひゃくねん／五五百年
『大集経』五五「月蔵分」に説かれるもので、釈尊の入滅を起点として、五〇〇年ごとに時代が下るにしたがい仏道修行が衰退するという説。釈尊滅後、第一の五〇〇年では解脱することができ、第二の五〇〇年では禅定を学ぶことも可能である。第三の五〇〇年では経典を読誦しそれを聞くことができ、第四の五〇〇年では仏塔や寺院の建立が可能である。第五の五〇〇年においては、仏法は影をひそめ、闘争が盛んになるとある。道綽は『安楽集』上にこの説を引き、現在は第四の五〇〇年に当たるとする。この時代には罪を懺悔し念仏することが唯一の道であると主張する。道綽は第四の五〇〇年以降を末法と理解する。
【資料】『大集経』五五、『華厳経随疏演義鈔』
【参照項目】➡末法
【執筆者：佐藤健】