ぜんじょう/禅定
智慧を得るために精神を集中させること。Ⓢdhyānaの訳語。禅那や禅ともいう。法然が言うように仏道はおおよそ戒・定・慧の三学に集約され得る。三学とは戒を守り、禅定を修し、智慧を得るということであり、そのような仏道実践の中で得た智慧によってこそ煩悩を断ち切ることが可能となる。その智慧を得るために禅定は欠かせないものであり、さまざまな仏典において種々の禅定が説かれる。また八正道(正定)や六波羅蜜(禅定波羅蜜)の一つとして説かれることからみても、仏道実践において禅定が非常に重要なことが理解される。
【参照項目】➡禅
【執筆者:石田一裕】