教授師
提供: 新纂浄土宗大辞典
きょうじゅし/教授師
1教授阿闍梨のことをいう。正授戒における三師の一。授戒会の正授戒のときの右方教授師。不現前請師の弥勒菩薩に対応する現前の教授阿闍梨であり、伝戒師を請来する「請師」の文を拝読し、受者に唱えせしめる右方の脇師(脇導師)である。
【参照項目】➡教授阿闍梨 2五重相伝・授戒会での法式に関する役職者。回向師ともいう。五重相伝・授戒会での三役(伝灯師・伝戒師、勧誡師、教授師または回向師)の一人。受者には威儀作法と法要の趣旨・意義などを説明し、式中には誤りのないように受者の威儀を指示し、贈五重などの回向をも勤める。また道場係には、道場の荘厳はじめ法式全般を指導する。
【参照項目】➡回向師 3増上寺における法式声明の主たる指導者。法式教授師ともいう。縁山の法式と声明を口授する法式権威者。昭和六年(一九三一)「本山法式会規定」には、本山法式の統一完備を期するために法式会を設け、講師は威儀師、教授師の二種とし、教務を分担すると規定した(『昭和一二年改訂 大本山増上寺 法規集』増上寺、一九三七)。
【執筆者:西城宗隆】