けんく/献供
香華・灯明および飲食(茶・菓子など)の供物を本尊はじめ仏法僧の三宝、祖師・故人などに供えることをいう。「けんぐ」ともいう。菓子三種(生菓子・干菓子・水菓子)に精進供二種(乾物・野菜)を加え、それぞれ一対とした供えを十種供養と称し、法要中に供える作法と予め供えておく場合と二種がある。御忌会等において知恩院では先進・内役が、三方上に香炉・茶湯器・高坏(生菓子)を載せて大師前に供える。増上寺においては、百味講をはじめ総代や寺族が、菓子・茶(・香)を供えている。近年、一般の寺院において、仏教聖歌や和讃中に献供が行われることも多くなった。
【参照項目】➡供養、供具、供華
【執筆者:中村瑞貴】