「結界」の版間の差分
提供: 新纂浄土宗大辞典
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2018年9月17日 (月) 01:17時点における最新版
けっかい/結界
一
ある範囲の場所を定められた作法によって限ること。Ⓢsīmābandhaの訳。律の規定では、授戒や布薩を行うために結界作法がなされるのであり、摂衣界・摂僧界・摂食界の三種が知られる。また密教においては修行や修法の際、魔の障害を排除し空間を聖化するため、印を結び真言を誦するといった作法を指し、国土結界・道場結界・壇上結界がある。一方、高野山・比叡山・大峯山といった山岳霊場では、女人結界なるものが設けられた。
【執筆者:舩田淳一】
二
本堂などで内陣と外陣を区切る柵。限定した場所を区切るために設けられる。仏具としての結界は儀礼を行うための場所(空間)を規定するための柵であり、その内側を清浄な場所と位置づけ、浄化する作法などが行われる。また内陣と外陣を区切る蔀戸なども結界として用いられたものである。仏塔の四門や欄楯(玉垣)、曼荼羅における四門などに起因する。
【執筆者:大澤亮我】