「六字名号」の版間の差分
提供: 新纂浄土宗大辞典
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ろくじみょうごう/六字名号
南無阿弥陀仏の六字のこと。浄土宗では、善導『観経疏』玄義分の「南無と言うは、すなわちこれ帰命、またこれ発願回向の義。阿弥陀仏と言うは、すなわちこれその行なり」(聖典二・一八二/浄全二・一〇上~下)との解釈にもとづき、「南無」は帰命あるいは発願回向の義、「阿弥陀仏」は行とし、願行具足による凡夫の即得往生を説く。親鸞は『教行信証』において、善導の六字釈に対して、「南無」とは本願召喚の勅命を意味し、「発願回向」とは如来が因位のときに発願して衆生の往生行を廻施した心であり、さらに「即是其行」とは選択本願であるとの独特の解釈を示している(真宗聖典二一一)。親鸞は六字名号のほかにも、九字(南無不可思議光如来)や十字(帰命尽十方無礙光如来)の名号を書写し、本尊として下付している。【図版】巻末付録
【参照項目】➡六字釈
【執筆者:工藤量導】