仏の世界に往生するための修行のこと。『選択集』三(聖典三・一一三~二三/昭法全三一七~二二)には種々の行を以て往生行とする諸仏土の例を挙げ、様々な往生行がある中で、阿弥陀仏の場合には本願念仏こそ往生行である旨を説き、さらに同二には「善導和尚の意こころに依るに往生の行多しといえども、大に分ちて二と為す。一には正行、二には雑行なり」(聖典三・一〇五/昭法全三一四)として往生行の区別を表し、称名念仏こそ極楽浄土への往生行であることを説く。
【執筆者:兼岩和広】