「高座」の版間の差分
提供: 新纂浄土宗大辞典
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2018年3月30日 (金) 06:23時点における版
こうざ/高座
1法要のときに導師が座る高い牀座。導師が誦経・称名などを修す座として、また説法・説戒するときに用いる。正方形の箱型(上下の框の間に束を立て羽目板に格狭間を入れたもの)が多い。その上に高麗縁や繧繝縁の半畳を敷く。釈尊成道の金剛宝座をかたどったものといい、これを獅子座ともいう。前方には前卓を、左右両側には脇卓を配列する。右脇卓には磬架を置き、左脇卓には払子等を置く。高座の手前には半畳ほどの正方形の薄縁(四方と四隅に紋縁がつく)を置く。これを浄土宗では礼盤といい、その上で礼拝をする。高座では上・中品礼をしない。日常勤行式では、正宗分に登高座をする。法要などのときは本尊正面に向かって設けているが、結婚式・得度式・伝法道場のときには高座を受者に向かって設ける。2高座説教するときに布教師が座る高い座。前机・礼盤・登壇からなり、礼盤の登るところにアーチ状のものがある。3論義台・階高座ともいう。論義のときの講師と読師の座。仏から見て左方に読師、右方に講師が相対して座る。京都大原勝林院にあるように一対で、仏前の左右に向かい合わせて設ける。天台宗では八講壇と称して、論義法要や説法に用いられている。
【執筆者:太田正敬】