「通論家」の版間の差分
提供: 新纂浄土宗大辞典
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つうろんけ/通論家
無著『摂大乗論』を通釈する一派への呼称。とくに『観経』下品下生に説く十声称仏の往生を、仏の別時意語であると主張するものたちを指していう。道綽『安楽集』第二大門において「また古来、論を通じる家、多く此の文を判じて云く、臨終の十念は但だ往生の因と作ることを得。未だ即ち生ずることを得ず」(浄全一・六八五下)とあり、また善導『観経疏』玄義分においても「通論の家、論の意を会せず、…別時意と作す」(聖典二・一八〇/浄全二・九下)とある。
【参照項目】➡摂論宗
【執筆者:曽和義宏】