浄土宗西山深草派
提供: 新纂浄土宗大辞典
じょうどしゅうせいざんふかくさは/浄土宗西山深草派
浄土宗西山流深草義を受け継ぐ宗派。総本山は、京都市中京区新京極通三条下ル桜之町の誓願寺。所依の経論は「浄土三部経」および『往生論』。阿弥陀仏・釈尊を来迎・発遣の二尊と仰ぎ、高祖善導、元祖法然、流祖証空、派祖円空、記主顕意と次第する法脈、および盧舎那仏以来の戒脈、西山証空以来の当麻曼陀羅口決を相承する。至徳二年(一三八五)尭雲龍芸が洛陽本山円福寺の所化五十余人を引き連れて三河国山中郷(愛知県岡崎市)に移り檀林法蔵寺を開いた経緯により、教線の大半が三河地方(愛知県東部)にある。明治から第二次大戦にかけて鎮西派や西山派西谷義(光明寺派・禅林寺派)と合併した時期もあったが、戦後独立。現在は、京都・滋賀・奈良・大阪および名古屋市を第一教区(二九箇寺)、兵庫・広島・徳島を第二教区(一二箇寺)、愛知県知多郡・常滑市を第三教区(七箇寺)とし、三河地方の九教区二二六箇寺を加えた全一二教区からなる。寺院数二七二(平成二七年一月現在)。
【参照項目】➡深草義、誓願寺八、西山浄土宗、西山流、浄土宗西山禅林寺派
【執筆者:稲田廣演】