守一
提供: 新纂浄土宗大辞典
しゅいつ/守一
一一世紀末頃、生没年不明。法真禅師ともいう。中国宋代の禅系浄土教者。江陰(江蘇省江陰県)に生まれる。幼少より仏門を慕い、瑞光寺の円照宗本のもとで出家し修行を積む。元豊元年(一〇七八)三月、杭州雷峯塔の慧才が元照を含む道俗千人に菩薩戒を授ける際、観音像が光を放ち講堂を明るくした奇瑞を見て「戒光記」を作る。また、杭州浄慈寺で同志と共に七宝の阿弥陀仏像を造立した。現存著作は『楽邦文類』所収「澄江浄土道場記」(浄全六・一〇〇九上/正蔵四七・一八九上)があるのみ。
【参考】佐藤成順「北宋時代の杭州における禅僧と浄土教」(『宋代仏教の研究—元照の浄土教—』山喜房仏書林、二〇〇一)
【執筆者:吉水岳彦】