吉水大信
提供: 新纂浄土宗大辞典
よしみずだいしん/吉水大信
明治二七年(一八九四)一一月二五日—昭和四八年(一九七三)六月二七日。法声澍院本蓮社覚誉成阿不可説。引声念仏を普及させた法式家。鎌倉光明寺の引声念仏の継承者である吉水諦立の子として生まれる。明治四五年(一九一二)三月に得度し、大正三年(一九一四)一二月に増上寺において伝宗伝戒を受け、同七年三月に神奈川教区天養院の住職となる。昭和一七年(一九四二)に増上寺において付法伝授を受ける。同三四年一二月には『引声阿弥陀経』青年法式学会会報を創刊、同四四年九月には『大本山光明寺 十夜法要』を刊行した。同四七年四月には、「引声阿弥陀経」の全曲と六字詰念仏と「大本山光明寺の引声について」の解説等を収録したレコード『引声阿弥陀経』(大本山光明寺 青年法式会・CBSソニー)を発表した。昭和三八年(一九六三)一〇月に法儀司、三九年三月に正僧正・司教となる。光明寺顧問、増上寺教監、増上寺伝宗伝戒道場・璽書道場教誡師等を務めた。世寿七九歳。共著に「大本山光明寺の引声」『日本音楽叢書 三 声明〔一〕』(音楽之友社、一九九〇)がある。
【参照項目】➡引声阿弥陀経
【執筆者:西城宗隆】