衆生を利益し、救済すること。利益衆生、利生ともいう。利とは利益、物とは一切衆生をさす。道綽の『安楽集』下に、「疾とく自利利他を成じ、利物深広なからんことを欲す」(浄全一・七〇五上)と記しているが、ここでは利益は念仏などの仏道修行の結果として受けるものとしている。
【執筆者:遠田憲弘】