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拾遺往生伝

提供: 新纂浄土宗大辞典

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しゅういおうじょうでん/拾遺往生伝

三巻。三善為康みよしためやす撰。天永二年(一一一一)頃の成立。書名は大江匡房おおえのまさふさ続本朝往生伝』の拾遺という意味で、九五名の往生人の伝を収載する。三善為康は、康和元年(一〇九九)に四天王寺に参籠舎利三粒出現の奇瑞を得て、順次じゅんし往生の願を確信して、結縁勧進のために本書を著したという。上巻はすべて僧侶の伝記であるが、中下巻には尼僧や俗人も交じる。法華持経者が多いものの、比叡山ばかりでなく興福寺高野山・吉野山など諸山の僧侶も録される。


【所収】続浄一七、仏全一〇七、『続群書類従』八上、『日本思想大系』七(岩波書店、一九七四)


【参照項目】➡三善為康往生伝続本朝往生伝


【執筆者:吉原浩人】