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地蔵菩薩本願経

提供: 新纂浄土宗大辞典

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じぞうぼさつほんがんぎょう/地蔵菩薩本願経

二巻。略称『地蔵本願経』。(伝)唐・実叉難陀訳。『地蔵十輪経』『占察善悪業報経』と共に「地蔵三経」とよばれる。『開元録』『貞元録』には記載がなく明版大蔵経になって初めて入蔵されていることから、実叉難陀の訳出は疑わしく、『地蔵十輪経』を基礎にして浄土経典に説かれる阿弥陀仏本願思想を模倣し、中国人が増補したものと考えられている。説処は利天とうりてんで、釈尊付属を受けた地蔵菩薩弥勒の出現までの間、六道衆生救済する誓願とその因縁、また、その地蔵菩薩供養することは現当二世の利益につながることが記されている。義山素中和語灯録日講私記』三、妙瑞浄土宗名目問答奮迅鈔』五等に引用がある。


【所収】正蔵一三


【参照項目】➡大乗大集地蔵十輪経占察善悪業報経


【執筆者:大屋正順】