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九品院

提供: 新纂浄土宗大辞典

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くほんいん/九品院

愛知県岡崎市鴨田町字山畔やまぐろ清浄極楽寺。通称、荒井山。三河教区№一二四。徳本弟子徳住の開創になる宗内有数の捨世地で、修行道場として今も多くの僧侶を育成している。文政三年(一八二〇)徳住が三河化導の際、大樹寺四二世隆也より当地に常念仏道場の建立を請われたことによる。徳住は岩窟において一千日の間、単信口称一〇万遍、日礼三千の苦行により工事の無事と念仏弘通祈願、満行後の同一一年に本堂が完成した。嘉永七年(一八五四)四世求道が善光寺堂を増築、中興。昭和五五年(一九八〇)本堂大修復。開基以来、毎日施餓鬼供養を行っており、また今なお肉食妻帯無用の伝統を守り続け、徳本修行の際行っていた波念仏を今に伝える。本尊阿弥陀如来(伝行基作)や『徳本行者伝』など宝物も数多い。


【資料】『真阿徳住上人行業雑記』


【参考】『新編岡崎市史』二〇(新編岡崎市史編さん委員会、一九九三)


【参照項目】➡捨世地徳住徳本


【執筆者:朝岡知宏】