遠忌
提供: 新纂浄土宗大辞典
おんき/遠忌
仏教諸宗派において宗祖や中興の祖など特に貢献大なる高僧の五〇年ごとの年忌法要をいう。浄土宗で勤められる遠忌としては、法然をはじめ、善導の善導忌、聖光、源智、良忠の合同遠忌である三上人遠忌などがある。このうち法然の年忌法要のことを通常御忌というが、浄土宗および知恩院では法然の遠忌を大遠忌といい、増上寺では大御忌という。法然の遠忌は二〇〇回忌に「通明国師」が贈られたという(『知恩院旧記採要録』)が、確証はない。また粟生光明寺では三〇〇回忌如法念仏が修せられ(『元長卿記』)、これが記録上確認できる最古の遠忌である。五〇〇回忌以降は遠忌ごとに大師号が加諡されている。
【参照項目】➡御忌
【執筆者:伊藤真昭】