しょうにん/上人
智徳がすぐれ、道俗の師範となる僧への敬称。浄土宗を含む浄土系の諸宗、日蓮宗などで用いる。わが国では空也が上人号の初めとされる。また、僧の階位として「法橋上人位」の略称としても用いられた。江戸時代には、上人号の綸旨を受けることが行われ、「浄土宗法度(元和条目)」第六条に、増上寺当住と談義所の能化両判の副状を本寺に提出して上人号を拝綸すべしとの規定がある。この際、学業二〇年のものには正上人、二〇年に満たないものには権上人の号が与えられた。
【参照項目】➡空也、法橋、浄土宗法度
【執筆者:編集部】