脇導師
提供: 新纂浄土宗大辞典
わきどうし/脇導師
葬儀式または他の法要において、導師の両脇に位置してその補佐をする役職名。本導師(導師)の対。導師を中導師と称することもあるが、この際には脇導師を左導師・右導師ともいう。本尊に向かって導師の左側が左導師で、上座になる。葬儀における脇導師は六人いて、それぞれ鎖龕・起龕・奠湯・奠茶・霊供・念誦を行う。脇導師は下座から立ち、中央に出て導師に問訊し、龕前に進んで焼香して三歩斜めに退き、中啓で一円相を描き、それぞれに応じた語を唱え十念する。ふたたび導師に問訊し元の座に戻る。これを各脇導師が行う。棺前正面に向かって作法をするのは導師一人であって、脇導師等は正面に向かって作法をしないのが礼という。
【執筆者:當間浩昭】