僧伽梨
提供: 新纂浄土宗大辞典
そうぎゃり/僧伽梨
条数が九条から二十五条までの袈裟をいう。三衣の一つ。Ⓢsaṃghāṭiの音写語。元照『仏制比丘六物図』(正蔵四五・八九八下)では僧伽梨に上・中・下の三品が説かれ、下品は九条、十一条、十三条(二長一短〔両長一短〕)、中品は十五条、十七条、十九条(三長一短)、上品は二十一条、二十三条、二十五条(四長一短)とする。大衣、重複衣、雑砕衣、入王宮聚落衣とも呼ばれ、説法や授戒、乞食等のときに用いる袈裟とされている。釈尊は常に十三条の大衣を着けていたとされる(『四分律行事鈔』正蔵四〇・一〇六上)。浄土宗において僧伽梨は九条袈裟のことを示すことが多い。御忌の唱導師の袈裟は元来九条であり、現在は七九条が用いられている。また祖師方の絵像の多くは九条袈裟を着用している。現在、浄土宗において使用される僧伽梨は九条の顕色(荘厳衣)と壊色(如法衣)と二十五条の壊色の袈裟である。
【参照項目】➡袈裟
【執筆者:大澤亮我】