開眼
提供: 新纂浄土宗大辞典
2018年3月30日 (金) 06:21時点における192.168.11.48 (トーク)による版
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かいげん/開眼
仏像などの眼を開くこと。新たに造られた仏像・仏画に仏眼を具足して、法性を覚了するように念じる作法であり、位牌・石塔には霊位がここに住するように念じる作法。また、修復するときなどはいったん撥遣作法をして、修復後に開眼作法を行う。俗に精霊入れともいう。香華・灯明などの供養を伴うので開眼供養ともいう。また知恵の眼を開き、仏法に目覚めることをもいう。開眼は洒水作法によって行われる。法然『一百四十五箇条問答』に、「開眼と申すは本体は仏師が眼を入れ開まいらせそうろうを申しそうろうなり。これをば事の開眼と申しそうろうなり。次に僧の仏眼の真言をもて眼を開き大日の真言をもて仏の一切の功徳を成就しそうろうをば理の開眼と申しそうろうなり」(聖典四・四五〇/昭法全六四八)とあり、仏師が仏像に眼を描くことを事の開眼、僧侶が真言などをもってその仏像の眼を開くことを理の開眼としている。
【執筆者:福西賢兆】