法蔵菩薩
提供: 新纂浄土宗大辞典
2018年3月30日 (金) 06:32時点における192.168.11.48 (トーク)による版
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ほうぞうぼさつ/法蔵菩薩
阿弥陀仏が菩薩であったときの名前。ⓈDharmākaraⓉchos kyi ’byung gnas。曇摩迦、曇摩迦留などと音写され、法処などとも訳される。また法蔵比丘とも呼ばれる。ⓈDharmākaraは、「法の根源」あるいは「法の堆積」といった意味である。吉蔵は『無量寿経義疏』において「能く仏法の蘊蓄在るが故に法蔵と曰う」(浄全五・六四下/正蔵三七・一二〇下)といい、法蔵の語義を説明する。『無量寿経』には、ある国王が世自在王如来の説法を聞き「無上正真の道意を発し、国を棄て王を捐てて、行じて沙門となる。号づけて法蔵という」(聖典一・二二〇/浄全一・四)とある。法蔵はもと国王であり、出家して法蔵と名のり、後に成仏して阿弥陀仏となる。『無量寿経』上の前半は、この法蔵菩薩が起こした誓願、すなわち四十八願と、法蔵菩薩の修行が主要なテーマである。なお阿弥陀仏の本生説話には、法蔵説話以外の存在が指摘されている。
【資料】藤田宏達『原始浄土思想の研究』(岩波書店、一九七〇)
【執筆者:石田一裕】