尊空
提供: 新纂浄土宗大辞典
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そんくう/尊空
慶長一八年(一六一三)—元禄元年(一六八八)一一月七日。真如院天蓮社帝誉照満(一説には聖満)。伏見宮守邦親王の皇子。知恩院三六世。霊巌の弟子となり得度し、増上寺で修学。明暦三年(一六五七)六月一八日、台命により知恩院西光寺三六世となる。初め梶井宮三千院最胤法親王に剃度を受けたが、霊巌は良純法親王が寺務職を執ろうとする陰謀を知り、それを抑えるため尊空を迎えて、知恩院住職とした。しかし、在住中末山の福善寺と日蓮宗寺院の間で諍論がおこり、尊空による裁決に誤りがあったため、引責により寛文四年(一六六四)一二月一八日辞山し、下総国千葉来迎寺に退隠。のち江戸本所霊山寺に閑居し、武蔵五本松において七六歳で寂し、霊山寺に埋葬された。
【参考】『知恩院記録』、『華頂誌要』、『総系譜』中、『浄源脈譜』(以上、浄全一九)、『本所霊山寺志』(浄全二〇)
【執筆者:笠島崇信】