落慶式
提供: 新纂浄土宗大辞典
らっけいしき／落慶式
本堂・仏殿の新改築工事が竣工し、本尊を遷座奉安して、その工事完成を仏祖などに表白する儀式。落成慶讃会、落慶供養、落慶法要ともいう。「落」は、中国で宮室などの建築物が完工したときの祭りのことをいった。本堂・仏堂以外の建物竣工の式を落成式ともいう。『法要集』によると、荘厳服を被着し、堂内を荘厳し正面に紅白の鏡餅および紅燭を用い、松等の供花を献ずる。堂前に角塔婆を外向きに建て、その前に香華灯燭を供える。仮本堂で尊像の撥遣作法を行い、尊像を輿に移して遷座の行列を行い、角塔婆前で「奉修落慶法要本尊阿弥陀如来遷座供養」と回願し塔婆回向を行う。堂内式では、道場洒水・道場散華を行い、先請伽陀・開眼作法（白布で覆ってある場合には、ここで取り除く）・導師右繞三匝・献供（十種供養）を行い表白する。誦経・念仏一会・回向文にて回向し、経過報告・功労者表彰・祝辞・謝辞を行う。
【参照項目】➡遷座式
【執筆者：當間浩昭】