「浄土宗法要集」の版間の差分
提供: 新纂浄土宗大辞典
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じょうどしゅうほうようしゅう/浄土宗法要集
1『浄土宗法要集並声明』二巻のこと。千葉満定編輯。明治四三年(一九一〇)一〇月刊。折帖。浄土宗務所認定と冠しているように『法要集』の濫觴というべきもの。増上寺独自の法要全般と縁山流声明を網羅。上巻は通常法要式・施食会・盂蘭盆会・舎利講式・羅漢講式などを、下巻は六時礼讃・阿弥陀懺法・声明を掲載している。なお下巻の普及版として、大正四年(一九一五)一月、増上寺法務課より、通常法要式・六時礼讃・声明(四智讃・前伽陀・称讃偈)からなる『六時礼讃並声明譜付』が発行された。
2『宗定浄土宗法要集』二巻のこと。大正一三年(一九二四)四月、浄土宗務所刊。折帖。祖山と増上寺の法式の粋を集めて、法式の統一を図ろうとする唯一の根本書であるとしているが、音声は縁山流によっている。本書の特色は、宗定法要式とその式次第を制定したことと、奉請・送仏偈を唱えず、また流通分後に法語を唱える点である。
【所収】『浄土宗法要儀式大観』第二篇第二節(名著普及会、一九八七)
3『改訂浄土宗法要集』のこと。昭和一四年(一九三九)一二月、浄土宗務所刊。洋装本。全国的な法式の統一のために法式全般を制定した最初のもの。威儀部(法服法・執持法・威儀法)・犍稚部・日常勤行・法式差定部の四部より構成されている。同一五年六月には、法式協会が音声部(礼讃と声明)のみを折帖にして、『浄土宗礼讃声明集』を発行した。同二八年、松濤基道作曲の浄土宗勤行譜を加えて、『浄土宗法要集』(改訂三版)折帖と、別に『浄土宗法要集 音声部』折帖を発行したが、同三九年には再び同書を合冊して折帖とした。 4『新訂浄土宗法要集』のこと。まず昭和五九年(一九八四)一月、浄土宗法式研究所の監修により「威儀・犍稚の部」が浄土宗から刊行された。洋装本。威儀の統一を図れるように、構成・次第・新規項目・写真を加え、時代の推移に伴い『改訂浄土宗法要集』を大幅に改訂したもの。平成二年(一九九〇)五月には、「差定・偈文・表白・宣疏の部」を刊行(浄土宗総合研究所監修)。同三年八月には、『新訂浄土宗法要集 音声部』を刊行し、音声部全般を五線譜と従来の『法要集』音声部に対比した形態とした。さらに同五年六月には、『新訂 新装版浄土宗法要集』上下巻(浄土宗出版室)を刊行。従来の『新訂浄土宗法要集 威儀・犍稚の部』と『新訂浄土宗法要集 差定・偈文・表白・宣疏の部』を合本して上巻とし、『新訂浄土宗法要集 音声部』を装丁のみを変更して下巻とした。同七年七月には、『新訂浄土宗法要集 音声部』を折帖とした。さらに、同一四年三月には、『新訂改版浄土宗法要集』を刊行した。
【執筆者:西城宗隆】