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「正食偈」の版間の差分

提供: 新纂浄土宗大辞典

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<ruby>[[食作法]]<rt>じきさほう</rt></ruby>で「[[五観]]」の次に唱える偈文。「<ruby>若飯食事<rt>にゃくぼんじきじ</rt></ruby> <ruby>当願[[衆生]]<rt>とうがんしゅじょう</rt></ruby> <ruby>禅悦為食<rt>ぜんねついじき</rt></ruby> <ruby>法喜充満<rt>ほうきじゅうまん</rt></ruby>」。出典は『六十華厳』六、浄行品七([http://21dzk.l.u-tokyo.ac.jp/SAT2018/V09.0432b.html 正蔵九・四三二中])。ただし、一句目は「若嚥食事」とある。小食(朝食)のときは「<ruby>若小<rt>にゃくしょう</rt></ruby>食事」と唱え、正食(昼食)のときには「若飯食事」と唱える。まさに食事を受けるときは、[[禅定]]の悦びを食とし、[[仏法]]による歓喜の心が充満するように、との意。[[悟り]]の[[智慧]]を養い保つための食事であると心得て、真理を得られる喜びが心身に満たされるように、と願う文。この偈を唱えた後に、[[句頭]]は[[大衆]]が<ruby>[[生飯]]<rt>さば</rt></ruby>を取るために「[[等得]]」と発声する。『[[四十八巻伝]]』に「法食を儲けて化城の門に施す。禅悦の食これなり」(聖典六・六〇六)とある。
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<ruby>[[食作法]]<rt>じきさほう</rt></ruby>で「[[五観]]」の次に唱える偈文。「<ruby>若飯食時<rt>にゃくぼんじきじ</rt></ruby> <ruby>当願[[衆生]]<rt>とうがんしゅじょう</rt></ruby> <ruby>禅悦為食<rt>ぜんねついじき</rt></ruby> <ruby>法喜充満<rt>ほうきじゅうまん</rt></ruby>」。出典は『六十華厳』六、浄行品七([http://21dzk.l.u-tokyo.ac.jp/SAT2018/V09.0432b.html 正蔵九・四三二中])。ただし、一句目は「若嚥食事」とある。小食(朝食)のときは「<ruby>若小<rt>にゃくしょう</rt></ruby>食事」と唱え、正食(昼食)のときには「若飯食事」と唱える。まさに食事を受けるときは、[[禅定]]の悦びを食とし、[[仏法]]による歓喜の心が充満するように、との意。[[悟り]]の[[智慧]]を養い保つための食事であると心得て、真理を得られる喜びが心身に満たされるように、と願う文。この偈を唱えた後に、[[句頭]]は[[大衆]]が<ruby>[[生飯]]<rt>さば</rt></ruby>を取るために「[[等得]]」と発声する。『[[四十八巻伝]]』に「法食を儲けて化城の門に施す。禅悦の食これなり」(聖典六・六〇六)とある。
 
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【参考】浅井覚超『真言宗食事作法解説』(高野山出版社、一九八二)
 
【参考】浅井覚超『真言宗食事作法解説』(高野山出版社、一九八二)

2020年7月17日 (金) 01:44時点における最新版

しょうじきげ/正食偈

食作法じきさほうで「五観」の次に唱える偈文。「若飯食時にゃくぼんじきじ 当願衆生とうがんしゅじょう 禅悦為食ぜんねついじき 法喜充満ほうきじゅうまん」。出典は『六十華厳』六、浄行品七(正蔵九・四三二中)。ただし、一句目は「若嚥食事」とある。小食(朝食)のときは「若小にゃくしょう食事」と唱え、正食(昼食)のときには「若飯食事」と唱える。まさに食事を受けるときは、禅定の悦びを食とし、仏法による歓喜の心が充満するように、との意。悟り智慧を養い保つための食事であると心得て、真理を得られる喜びが心身に満たされるように、と願う文。この偈を唱えた後に、句頭大衆生飯さばを取るために「等得」と発声する。『四十八巻伝』に「法食を儲けて化城の門に施す。禅悦の食これなり」(聖典六・六〇六)とある。


【参考】浅井覚超『真言宗食事作法解説』(高野山出版社、一九八二)


【参照項目】➡食作法


【執筆者:西城宗隆】