「四種法味楽」の版間の差分
提供: 新纂浄土宗大辞典
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2018年3月30日 (金) 06:26時点における最新版
ししゅほうみらく/四種法味楽
阿弥陀仏の浄土に往生したものが受ける四種の法味の快楽。世親『往生論』に、五念門を修することによって得られる功徳が述べられているが、第四観察門の功徳について「入の第四門とは、専念に彼の妙荘厳を観察して、毘婆舎那を修するを以ての故に、彼の処に到りて種種の法味楽を受用することを得」(聖典一・三七一/浄全一・一九八)とある。この「種種の法味楽」について、曇鸞が『往生論註』のなかで①観仏国土清浄味②摂受衆生大乗味③畢竟住持不虚作味④類事起行願取仏土味の四種と規定し(浄全一・二五四上~下/正蔵四〇・八四三上)、これを四種法味楽という。道光『往生論註略鈔』には、①は一七種の国土荘厳功徳、②は一七種の国土荘厳のうちとくに第十六大義門功徳、③は八種の仏荘厳功徳のうち第八不虚作住持功徳、④は四種の菩薩荘厳功徳によって受けるものであるとされている(浄全一・五九二上)。
【資料】曇鸞『往生論註』、道光『往生論註略鈔』下(共に浄全一)
【執筆者:沼倉雄人】