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「割笏」の版間の差分

提供: 新纂浄土宗大辞典

 
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2018年9月17日 (月) 01:17時点における最新版

かいしゃく/割笏

拍子木型の音木で犍稚物かんちぶつの一つ。黒檀などの堅い木で作られた打楽器。誦経の際に音読の速度を整える仏具割笏は笏を二つに割ったという説があるが、浄土宗では割笏と笏は別の犍稚物としており、割笏戒尺から転じたものとされている。かまぼこ型で側面がくぼんだ形のもの。左手に平面を上にして持ち、右手は両側面に指をあてて持つ。右手に持つ凸面で、左手に持つ平面の部分を打ち鳴らす(宍戸寿栄編『浄土宗法儀解説』)。打ち方には二種類ある。間打ちの責打せめうちと頭打ちの切割笏きりがいしゃくとがある。責打は、祈願などのときに用いる。間打ちは木魚の打ち方に準ずる。割笏を鉦の代わりに用いるときは、この犍稚法による。切割笏祈願以外の法要などのときに用いる。念仏行道するときは、一唱一打で称え、止めるときは念仏一会に準じる。「別回向」と「三唱礼」などのときには、割笏を床上に置いて打つこともある。


【参照項目】➡責打切割笏戒尺


【執筆者:中野孝昭】