三唱礼
提供: 新纂浄土宗大辞典
さんしょうらい/三唱礼
「南無阿弥陀仏」と節をつけて三回唱えるごとに一礼(上品礼)する所作を三回繰り返す唱礼法。阿弥陀仏に帰依する心をこめて行う。日常勤行式などの流通分で、「総願偈」のあとに割笏を用いて唱える。節をつけて「南無阿弥陀仏 南無阿弥陀仏 南無阿弥陀仏」と唱えながら、第一唱目の「阿」で立ち、第二唱目で尊容を仰ぎ、第三唱目の「南」で座り、五体投地接足作礼をすることを三回繰り返す。唱法には二種類ある。一つは、総願偈の後と一同三礼のときに、句頭と大衆とが同時に唱える。また、三唱三礼・授与十念・三唱一礼という唱え方もある。二つは、恭敬礼拝のときに、句頭が第三唱目を発声するのと同時に、大衆が第一唱目を唱え、句頭と大衆が交互に礼拝する唱法である。
【参照項目】➡礼拝
【執筆者:池田智光】