「幡随意流伝法」の版間の差分
提供: 新纂浄土宗大辞典
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2018年3月30日 (金) 06:31時点における最新版
ばんずいいりゅうでんぼう/幡随意流伝法
幡随意の創始した箇条伝法。幡随意は鎌倉光明寺聖伝より嗣法。川越蓮馨寺の存貞から璽書伝授。武蔵国の熊谷寺を中興し、館林善導寺、下谷幡随院、晩年には和歌山万性寺を建立した。この伝法は、幡随院と善導寺に継承された。幡随院では、一九世洞誉玄達まで古伝を残すも、その後二二世礼誉了碩の頃より感誉流と合し、善導寺は古伝を保持していることから、両寺は伝目を異にしている。幡随意の伝法は、鎌倉光明寺流や感誉流のみならず、道誉流も取り入れている。すなわち、五重については感誉流、宗脈については道感二流、布薩璽書については鎌倉光明寺流を取り入れ、さらに独自の伝目も加えているため、五重一三箇条、戒脈七箇条、添口伝二箇条と詳細を尽くした伝目となっている。
【参考】恵谷隆戒「近世浄土宗伝法史について」(『浄土教の新研究』山喜房仏書林、一九七六)
【執筆者:東海林良昌】