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幡随院

提供: 新纂浄土宗大辞典

ばんずいいん/幡随院

東京都小金井市前原町。神田山新知恩寺。単立。関東十八檀林の一。慶長八年(一六〇三)京都知恩寺住持幡随意が江戸に下向したとき、徳川家康から神田駿河台に寺地を賜り、一寺を創建して新知恩寺と名づけたという。元和三年(一六一七)下谷湯島天神坂下に移り、一八間四方の大本堂を建立して、檀林の基礎を築き、学寮は四十余、月行事も一二人いた。明暦三年(一六五七)大火で類焼し浅草に替地をもらい、万治二年(一六五九)神吉町に移る。翌年一〇月幕府から五〇石の朱印地をもらい復興に尽力した。その後たびたび火災や震災にあって焼失したが再建された。昭和六年(一九三一)火災にあい、翌年現在地に移り、同一九年に内外の景観を完成した。同三七年単立となったが、往時の檀林をしのんで白道寮を作り、学生の育英に貢献した。


【資料】『下谷幡随院志』(浄全一九)


【参考】宇高良哲『関東浄土宗檀林古文書選』(東洋文化出版、一九八二)【図版】巻末付録


【参照項目】➡関東十八檀林幡随意


【執筆者:宇高良哲】