金剛石(ダイヤモンド)にたとえられるほどの強国な禅定(精神統一)。金剛石がよく一切の物を砕くように、一切の煩悩をよく砕く定である。Ⓢvajropama-samādhi。金剛三昧ともいう。一般に、修行の最終段階で、煩悩を断つ位(無間道)に入って、金剛喩定を起こして最後の煩悩を断ち切れば、真理を証さとる位(解脱道)に入り修行が完成する。すなわち、声聞ならば阿羅漢果を得、菩薩ならば仏果を得て、仏道修行の目的を達する。
【参照項目】➡金剛
【執筆者:佐藤堅正】