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胎内納入物

提供: 新纂浄土宗大辞典

たいないのうにゅうぶつ/胎内納入物

仏像の胎内に納められた物品の総称。像内納入品ともいう。仏に結縁するという意識に基づくものも多いが、五穀豊穣などを祈願したと考えられる種籾などもある。具体的には金銅仏・舎利・造立願文写経結縁交名けちえんきょうみょう・鏡・古銭などがある。仏像の胎内を聖なる空間とみなし、仏性のシンボルというべき月輪しんがちりんを納入していることもある。清凉寺本尊釈迦如来立像(国宝)では布製の五臓六腑が納入されており、仏像を生きた存在と観念していた。古いものが損傷し、これを新たに復興した像の場合、もとの仏像の断片などが納められていることもある。


【参照項目】➡胎内仏源智上人造立阿弥陀如来立像像内納入品


【執筆者:近藤謙】