対象を観察し思念すること。心の散動を静めて対象に集中し、その状態に生じた正しい智慧によって真理や存在の本質を観察し思念するはたらきのこと。その結果として悟境への到達がもたらされる。なお西洋哲学で用いる観念の語は、古代ギリシャの「イデア」に由来する近代の術語に対する翻訳語である。
【参考】広松渉他編『岩波哲学・思想事典』(岩波書店、一九九八)
【参照項目】➡止観、観念の念仏
【執筆者:大南龍昇】