浄土宗法要儀式大観
提供: 新纂浄土宗大辞典
じょうどしゅうほうようぎしきたいかん/浄土宗法要儀式大観
千葉満定・中野隆元共編。昭和八年(一九三三)浄土宗典刊行会刊。同六二年、名著普及会より復刻版刊行。浄土宗の法式学を提唱し、法要儀式を体系化した書。近代法式の始祖、縁山流声明の中興と仰がれる法式・声明の大家千葉満定と、仏教伝道学の創始者中野隆元が、法要儀式は布教伝道であるとして編纂。二編からなり、第一編は、法要儀式の理論、威儀・犍稚・音声法と偈文を示し、行儀要綱は吉水融我の講述、臨終用心・中陰忌日は法洲の講述、回向要決は貞極の講述を載せる。第二編は法要式の実際として、『法要集』(大正一三年版)の宗定法要式と特殊法要式(放生会、臨終行儀、往生講式、法事讃など)の式次第を掲載し、仏教儀式の実際として結婚式と葬儀式はじめ法式要句など、浄土宗の法儀が網羅されている。
【執筆者:西城宗隆】