本来は亡き人を偲び、身を忌みつつしむべき日のことをいい、一般には毎月の故人が死亡した日と同じ日にちを忌日と呼び、命日、諱日いみび、立ち日などともいう。『釈氏要覧』(下・五六オ)では、釈門(仏教)に忌諱ききはないため「帰寂之日」というべきであるとしている。仏教では読経・法要などの功徳を積んで故人の追福を願う日とされ、その日に勤めた善事を亡き人のために回向し供養することを忌日の追善という。
【資料】道誠『釈氏要覧』
【執筆者:熊井康雄】