じゅよさんきさんきょう／授与三帰三竟

仏教徒であることを確認するため、仏教に帰依し、帰依し終わったことを確認するために導師（和上・伝戒師）が三帰三竟の文を授けること。はじめに「我弟子等がでしとう　願従今身尽未来際がんじゅうこんじんじんみらいさい　帰依仏両足尊きえぶつりょうぞくそん　帰依法離欲尊きえほうりよくそん　帰依僧衆中尊きえそうしゅじゅうそん」と三帰を授け、続いて「我弟子等がでしとう　願従今身尽未来際がんじゅうこんじんじんみらいさい　帰依仏竟きえぶっきょう　帰依法竟きえほうきょう　帰依僧竟きえそうきょう」と三竟を授ける。帰敬式や得度式、剃度式、結婚式などでは槌砧ついちんなどを用い、導師が一句ずつ先唱し、受者が復唱する。三帰を三唱し、三竟を三唱する。葬儀式の枕経では新亡に授与する。施餓鬼会では「南無帰依仏両足尊」など南無を付けて餓鬼に授与する。授戒会、五重相伝会の要偈道場の中では「三帰」が授与され、要偈道場では浄土教の三帰「帰依願王阿弥陀仏　帰依浄土三部妙典　帰依極楽世界清浄大海衆」（『吉水瀉瓶訣』〔『伝灯輯要』八三四〕）を授与する。また、『放生慈済羯磨儀軌』には、放生する魚類などにも授けている（『浄土苾蒭びっしゅ宝庫』三一ウ）。

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【参照項目】➡三帰三竟

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【執筆者：巖谷勝正】