仏の尊称。または僧伽そうぎゃを指す。仏の尊称とする場合は、諸々の衆生における最高の尊者という意で用いられる。僧伽を指す場合、仏に帰依するものは一切の衆生のなかにおいて尊であるという意となる。得度式・授戒会などで称えられる三帰依文に「願従今身尽未来際がんじゅうこんじんじんみらいさい 帰依仏両足尊きえぶつりょうぞくそん 帰依法離欲尊きえほうりよくそん 帰依僧衆中尊きえそうしゅじゅうそん」とある「衆中尊」の場合、仏法僧の三宝に帰依するという意味から解釈すると僧伽を指す。
【資料】『大方等大集経』四三、四四(正蔵一三)
【参照項目】➡三帰三竟
【執筆者:沼倉雄人】