一巻。朝日山信寂撰。逸書。『選択集』を批判した明恵『摧邪輪』に対して、法然浄土教の立場より反駁した書。道光撰『扶選択正輪通義』には「朝日山の信寂上人、慧命義一巻を作り、彼の諸難を会して念仏の命脈を続く」(浄全八・五七八上)とあり、『四十八巻伝』四三には「彼れは菩薩の解行を明かす、此れは凡夫の往生を述ぶ。難行・易行その心異に、自力他力その旨別なり」(聖典六・六六一)として本書の内容を伝える。
【参照項目】➡摧邪輪
【執筆者:米澤実江子】