朝日山
提供: 新纂浄土宗大辞典
あさひやま/朝日山
兵庫県姫路市勝原区。法然の門弟である信寂房の隠遁した地。正治二年(一二〇〇)梶原景時一族追討の功によりその遺領を拝領して入部した駿河国の御家人吉川経兼が任地に赴く際、室津に立ち寄り信寂房を見出し崇敬し、朝日山の東の麓に堂塔を建立して念仏を弘めさせた。このため信寂房は朝日山信寂、朝日信公などと呼ばれる。朝日山山頂には真言宗の大日寺がある。同山は大化年間(六四五—六五〇)法道仙人開基と伝わり、天文年間(一五三二—一五五五)に一時廃絶し、のち再興した。法道仙人が建てたと伝えられる一三重の石塔や護摩堂、開山堂などがある。
【資料】『峰相記』、『翼賛』四三、四九(浄全一六)
【参考】『日本名勝地誌』六(博文館、一八九五)
【参照項目】➡信寂房
【執筆者:曽田俊弘】