住持三宝
提供: 新纂浄土宗大辞典
じゅうじさんぼう/住持三宝
住持することができる仏(仏像・絵像)、法(経巻)、僧(羅漢・菩薩・剃髪染衣の僧)やその像のこと。一般的には住持の三宝という。一体三宝や別体三宝と同様に三宝の解釈の一つである。法然は『東大寺十問答』で住持三宝について「画像木像は住持の仏宝なり、書き付けたる経巻は法宝なり、画像木像の三乗は僧宝なり」(聖典四・五三〇/昭法全六四五)と述べている。また、良忠が『伝通記』玄義分記において『天台菩薩戒疏』上を引用し「住持とは、泥木素像は仏宝、黄巻朱軸は法宝、剃髪染衣は、僧宝なり」(浄全二・八二上)と明かしているように、今現在に流布し、末代までも住持、敬礼される仏像・経巻・羅漢や菩薩などの具体的な形態のあるものをあらわす。
【参照項目】➡三宝
【執筆者:鷹觜観道】