しちにょらい／七如来

施餓鬼会の際に本尊となる宝勝ほうしょう如来・妙色身みょうしきしん如来・広博身こうばくしん如来・離怖畏りふい如来・甘露王かんろおう如来の五体の如来に、多宝如来・阿弥陀如来の二体を加えたもの。または『瑜伽集要救阿難陀羅尼焰口軌儀経』（正蔵二一・四七一上）では、甘露王如来の代わりに世間広大威徳自在光明如来を入れて七如来とする。『瑜伽集要焰口施食儀』において、例えば宝勝如来は、「南無宝勝如来、二羽を金剛の掌にし、六度は内に相叉せり。進力の頭相ずそうを拄ささへ、禅智側に堅立せよ。一切の有情、聖号を同称せり。那謨囉怛納怛囉耶答塔葛達耶なもらたなうたらやたたぎゃたや」（続蔵五九・二六五上）と説かれ、七如来の印言が説かれている。飢餓に苦しむ亡者に飲食を施す如来とされ、浄土宗では五如来だが他宗では施餓鬼会の際にはこの七如来の尊号が書かれた施餓鬼幡を施餓鬼柵に立てて法要を営む。

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【参照項目】➡五如来

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【執筆者：薊法明】