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安居香山

提供: 新纂浄土宗大辞典

やすいこうざん/安居香山

大正一〇年(一九二一)七月二四日—平成元年(一九八九)七月二〇日。しょう蓮社輝誉真阿又玄頊樹ゆうげんぎょくじゅ。中国緯書いしょ研究の大家、大正大学学長。現在の滋賀県彦根市に生まれる。昭和一四年(一九三九)に大正大学入学、同一六年に知恩院において伝宗伝戒を受ける。翌一七年には同文学部中国哲学科に進み、すぐに学徒出陣となる。戦後、同二〇年に同文学部中国哲学科研究科に進学し、大正大学、東京文理科大学、東京教育大学などの副手・助手を経て、同四〇年に大正大学文学部助教授に就任。同五三年には学位論文「緯書成立の研究」により文学博士を授与される。その後、お茶の水女子大学、大阪大学、東京大学、佛教大学などでも教壇に立つ。宗内においては、浄土宗芸術家協会理事長、浄土宗伝道史編纂委員会委員、浄土宗教学院理事などを務める。同六二年に大正大学学長に就任。平成元年に遷化、世寿六八歳。正僧正ならびに従五位勲四等、旭日小綬章を追号される。主な著作に『緯書集成』全六巻(漢魏文化研究会、一九五九—六四)、『緯書の成立とその展開』(国書刊行会、一九七九)、『中国神秘思想の日本への展開』(第一書房、一九八三)などがある。


【参考】『中国学研究』九(大正大学、一九九〇)、中村璋八編『緯学研究論叢』(平河出版社、一九九三)


【執筆者:江島尚俊】